2010
用途
商業施設
階数
地上3階
設計
内海彩
構造
加藤 征寛(株式会社MID研究所)
CG制作
小栗周平
撮影
淺川敏
五角形グリッドに展開する小断面重ね透かし梁ユニット
正方形グリッド上に並ぶ柱の上に、等辺五角形の平面充填パターンをベースにして花のような形の梁組みが展開しています。五角形の中心に立つ1本の柱とそこから広がる30本の梁(幅200 高さ100)からなる柱梁ユニットが連続し積み重なって建築が出来上がっていきます。1本1本は平たい木の梁が、緩い弧を描き、すき間を空けながら重なって6本一組で花びらのような形の「重ね透かし梁」を作ります。「重ね透かし梁」は柱に絡まるように接合し、5方向に広がった先端で他の柱から伸びてきた梁と取り合い、繋がっていきます。集成材のようなエンジニアウッドでは、曲がり具合を自在にコントロールして、湾曲材を制作し、それを組み合わせてこのような梁をつくることも可能です。湾曲した細い木材がお互いにすき間をあけながら重なり広がる空間は、圧倒的な量感を持ちつつ、木という素材のしなやかさ、軽やかさを感じさせるものとなることでしょう。
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